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反応がないことに唇を尖らせつつも、ドアの小窓から中をじぃっと見つめてみる。
こうしてたら、その内誰か出てくるかもしれないし!



「ん〜・・・、おっ?」



中をじっくりねっとり見つめていると、机の影で黒いふさふさしたものが見える。

それをずっと見ていると、ふさふさがゆらりと動いて姿を現した。



「あっ」
「!!!」




ふさふさの正体は言うまでもなく先生だったんだけど、俺を見つめたまんまぴくりとも動かない。

そのまま数秒見つめていると、先生がいきなりとんでもない速さでドアまで移動し、素早く鍵を外して俺を中へと引き入れた。



「おわっ!」



腕を引かれてよろけるように職員室へと足を踏み入れる。


いきなりなんだようっ!


そう文句を言おうと顔を向けると、頼りなく眉毛を八の字にさせた情けない印象を持つ先生が、目をぱちくりさせながら俺の顔をぺちぺちと触ってきた。




「ちょ、」
「・・・普通だ」
「え?」
「不良じゃない・・・」




顔を触りだしたかと思えば今度は何か呟きだすし・・・、何なんだこの先生!



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