始まりの朝






ぽかぽかとした陽だまりの中、俺は庭でワンワンと吠えている犬のマイケルの声で目を覚ました。


――うるさい・・・。




寝起きではっきりと覚醒しない頭を掻きながら、俺は枕元に置いておいた携帯に手を伸ばす。

何を隠そう、今日は入学式―つまり俺は今、この瞬間から高校生なのだ!
せっかくの新しいスタート、ということなので、いつもより30分ほど早く起きよう。


そう思っていたのだけれど―





「え、は!?ちょ、うぇぇええええええっ!!!?」




携帯の画面に映るのは「9時2分」の文字。ついでに言うと入学式は9時25分開始。家から学校までは・・・チャリで約30分掛かる。



つまるところ・・・






「ち、遅刻ぅぅうっ!!!!」






鈴木唯、高校生活初日からやらかしちゃいました!






prev next


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -