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「つまりテメェは、他の連中よろしく馬鹿みてぇに騒ぐのが嫌ってわけか?あ?」
ギラギラと鋭く光る瞳を向けながら低い声を出す母親に、悠介は怯えることなくコクリと頷いた。
その姿を見た母親はとたんに俯いて、その体は徐々に震えていき・・・
「ま、ママ!そんな怒らな・・・」
「フ、フフフ、フハハハハハハ!!!あーはっはっはっ!」
「ママ!?」
今まで震えていた母親はいきなり腹を抱えて笑いだし、それに驚いた父親が手に持っていたナイフを床に落とす。
悠介はただ、ぼんやりと眺めているだけ。
「クククッ、たしかに他の奴らと同じことしてるなんて・・・つまんねぇよなぁ!ハッ、さすがアタシの息子だぜ」
「・・・・」
唇の片端だけを吊り上げて笑う母親をぼんやりと見つめながら、悠介は手元にあるコーンポタージュを口に含む。
父親は落ちたナイフが足に当たったらしく、爪先を押さえて悶えていた。
「なぁ、悠介ぇ!他の奴らと同じが一緒ならよぉ・・・・兎丸家だけの楽しい苦璃吸魔吸パーティー行おうぜぇぇえ!!」
「は、え、ママ!?」
父親が慌てて母親を止めようとした時にはもう遅く、母親は豪華な食事が乗った机を豪快にひっくり返し、さらには冷蔵庫に入れておいたケーキまで投げ出した。
「オラオラオラオラァ!!!苦璃吸魔吸特別デスマッチだゴルァ!!悠介かかってこい!」
母親は持っているケーキを悠介に向けて投げながら激しい暴言を次々に吐き出していく。
その姿に悠介はゆるゆると口角を上げていき・・・
「じょうとうじゃねぇか、くそばばー!!」
「あ?言ったなくそ餓鬼!!」
ギャアギャアと叫びながらお互いに料理を投げ合っていると、先程まで静かだった父親がぬらりと立ち上がった。
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