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「おいおいおいおい、ちょっと待てコラ。どういう冗談だ馬鹿、笑えねぇんだけど」
「冗談なんかじゃねぇよ、本気でお前のここに突っ込みてぇんだ」


そう言って不知火は、スラックスの上から双丘の奥の蕾を、グリグリと指で押してきた。


「っ、どこ触ってんだテメェ!ケツの穴触られて感じるわけねぇだろ。いい加減にしねぇとマジでしばく」
「しばかれてぇけど、それはあとでな」
「何しょうがねぇな、みたいな空気出してんだよ。ふざけんな!」
「あー、分かったからとりあえず落ち着け。気持ち良くしてやっから」



いいから退けよ、

そう言おうとした時にはすでに俺の唇は何かに覆われていて、近すぎる不知火との距離に漸く気が付いた。


あー、俺キスされてんなぁ。



男とキス何てまじありえねぇ。
意外と長い不知火の睫毛を眺めていると、うっすらと開いた唇の間から、ぬるりとした舌が潜り込んできた。

咄嗟に口を閉じようとしたが間に合わず、俺の舌を絡みとるように不知火の舌が暴れ回る。


「っふ・・・、てめっ・・・ん!」


何とか文句を言おうと口を動かすも、余計に舌を絡みとられて話せたもんじゃねぇ。
変わりに俺の口からは気色わりぃ声も出るし・・・何なんだよ、まじで!



つぅか不知火無駄にキスうめぇんだよ!マゾ野郎のくせに!



「ん、ふ・・・ぅ」


不知火に文句を訴えようと睨み付けて見るが、目だけで馬鹿にしたように笑いやがった。

その目付きが頭に来た俺は、不知火の舌に思い切り歯を食い込ませる。



―ガリッ



「っ!!」
「っは、あんま調子乗んじゃねぇぞ。あー、口が鉄くせぇ。てか早く退け」



口の中に広がる鉄臭さに顔を歪めつつも、口元を押さえて動こうとしない不知火の腹を軽く殴る。
まじでいつまで人の上に乗りやがってんだ、重いんだからわきまえろよ・・・。



「おら、さっさと退け」
「・・・イイ」
「あ?」



あ、何か嫌な予感。





「やっべ、勃起した・・・」



もうほんとこいつ死ねばいいと思う。





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