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「お前こんなとこで何してんの?俺に何か用?」
「・・・」




問いかけても答えはなし。
もしかして屈辱を晴らしに来たとか?いやでも不知火の様子からしてその線は無さそうだな。俺に攻撃を仕掛けようとしている、というよりかは何かに戸惑っているような、そんな目をしているし。

とりあえず、いつからここに立っていたのかは知らないが、こんな所で突っ立て居られても困る。もし親衛隊の奴らなんかに見つかったら面倒だしな。





「用があんなら入れよ」
「・・・」





そう言いながら不知火の体を押しのけて扉のロックを解除する。押したときに気付いたんだが・・・、多分こいつかなりの時間ここで待ってたな。ブレザー越しでも分かるほど体が冷え切っていたし。別に俺が悪い訳じゃねぇけど、何か罪悪感。

・・・俺だって罪悪感とか感じたりするんだぜ?





扉を開けたのは良いが、不知火は扉の前から動こうとしない。さっきから何なんだコイツ・・・。転校生達と居たときは攻撃的で、やたら喋っていた気がするんだが・・・。


とにかく部屋に入って貰わねぇと俺が困る。というわけで、俺は不知火の手首を掴んで無理矢理部屋に連れ込んだ。

反抗はしなかった不知火だが、予想通り握った左手は氷のように冷え切っていた。






何だか変な展開になってきやがったな・・・。







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