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図書室までの道のり、リノリウムの廊下を歩きながら、ポツリと呟く。




「俺の平凡は何処に行ったんだろうか・・・」





こんなはずではなかったのに、なんて今更だ。

もし仮に俺が転校生に気に入られなかったら、そんな事を考えるだけ無駄なのかもしれない。



それに、心の何処かでこれで良かったんじゃないかと思っている自分が居る。

あのまま誰にも認識されずに卒業するよりも、今みたいに誰かに認識されて過ごす方が、遥かに人間らしいと言えるだろう。





「ま、舐められたまんまじゃ終わらせねぇけどな」






つぅか終わんねぇ。
親衛隊にも生徒会にも啖呵切っちまったし、このまま何もなく終わるなんて有り得ねぇ。


きっとこれからもっと忙しくなって、これからもっと人間臭くなるのだろう。






それも、いいのかもしれない。






ただ、




「やられっぱなしで黙っていられるような男じゃ、ねえんだよなぁ」





どうせ戻らないのならば、
どうせ戻れないのならば。





今の状態を充分に楽しまねぇと、これって損だよなァ?



学園を相手にするってのも、意外と悪くないんじゃねぇか?







「さて、これからどうなることやら・・・」













to be continue...

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