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・・・コイツの伝えてぇことは、何となくだが分かった。ただ意図が分からねぇ。


でもよ、





「と、ぅご・・・っ」





こんな犬っころみてぇに縋るような目で見られたら、応えてやんねぇと悪い気分になるだろ?





「なんすかぁ、冬吾センパイ?」
「・・・っ!!」





・・・チワワといいコイツといい、どうやら俺は犬っころに甘いみてぇだ。

ま、こんなに嬉しそうに目を輝かされたら、嫌な気はしねぇよなぁ?



俺は自分よりも十センチ以上高い位置にある冬吾先輩の頭をくしゃりと撫で、唇の片端をくつりと吊り上げた。




「生徒会の奴らは嫌いだけど、冬吾先輩はそんなに嫌いじゃねぇっすよ」





―犬っぽいし。



最後の言葉は口の中で噛み潰して、俺はにっこりと笑ってみせた。

今言ったことに嘘はねぇよ?他の役員と違って脅してきたりしてねぇし、何か可愛いしな。





俺はポカンと口を開けている冬吾先輩の頭をもう一度撫で、颯爽と歩きだした。


後ろで転校生が俺の名前を呼んでいたが、んなもん無視だ。






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