アホみたいな顔から歓喜に満ちあふれた顔に変え、ふるふると震える転校生。
あー、また何かキメェこと言うぞ。ぜってぇ言うぞ。
「おれ、俺嬉しいよ悠介!!悠介がそうやって話してくれるようになって、俺本当に嬉しい!!!今までは恥ずかしがってただけだもんな?これからはもっと仲良くなれるぞ!!」
ほら、言った。
まじでコイツ気持ち悪いんだけど。何で俺が恥ずかしがり屋みたいになってんの?つぅか俺「うぜぇ」って言ったんだけど、それでも有りなのか?喋ればそれでいいってか。
じゃあ何喋っても、いいよな?
「なぁ悠介!俺もっと悠介と話したいし、悠介も俺と話したいだろ?だから、俺の部屋来いよ!」
「・・・キメェ」
「え・・・?」
「お前、気持ち悪いよ」
蔑むようにそう言えば、今までは添えられるように持たれていた胸元を、グイッと力強く引き寄せられた。
目の前には怒りに目を燃やす、不知火太雅の顔。
「ふざけんなよ・・・!」
「ふざけてねぇよ。純粋にこいつのことを気持ち悪いと思った、ただそれだけ」
しれってした態度でそう言うと、左頬に鋭い痛み。
別に殴らなくてもいいじゃんか。
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