教室への帰り道。俺はこれからどうしようかと悩んでいた。
ゴリラ共と戯れている間に五限目終了のチャイムが鳴り、チワワ共を嗜めている間に六限目開始のチャイムを耳にした。
つまり今は六限目の真っ最中なのだ。
ああ、五限目だけならまだしも六限目までサボる羽目になるとはな・・・。それでもあのチワワ達を強く責め立てることが出来ないのは、その男離れした外見からなのか何なのか。とりあえずそれだと腹の虫が治まらないので、ゴリラを責めることにしよう。
あのゴリラ共め!
とか何とか考えていると、足は自然と教室とは逆方向の図書室へと向かっていた。まぁぶっちゃけた話、先生の授業を受けるより一人で勉強した方がはかどるしな。
それにあそこは本の種類が豊富だし、将来の為にも役に立つものが―
「悠介っ!!?」
・・・ああ、何という運命の悪戯。よりによって親衛隊に絡まれた直後に会うなんて、な。
◎