7




「もう知っていると思うが、そこでお盆を持って立っているのが風紀委員の亘理美里だ」
「・・・全員分すんのかよ」


まさかとは思ったが、三人分きっちり自己紹介するつもりだコイツ。
いや、まじでこの間に帰りてぇんだけど、だめ?


「亘理は見ての通り運動ができるタイプではないが、代わりに生徒の情報を把握し、いち早く暴行や強姦などの被害現場に駆けつけられるよう風紀委員室にて防犯カメラのチェックなどを担当している」
「僕の他にも何人か居るんだけど、一応僕が指揮をとってることになるのかな?」


まあ確かに見るからに虫も殺せなさそうな優男だもんな。
っていうかちょっと待て。この学園防犯カメラなんてついてんのか?!


「だったら俺が制裁されてるところもずっと見てたってことかよ・・・!」
「・・・・それについては後ほど話そう。次に俺の後ろに立っているのが風紀委員の三井幸人。三井は亘理によって発見された被害現場に直ぐ様駆けつけ、その場を取り締まる役目を担当している」


口を挟む隙間さえ与えずにカチューシャ男、もとい三井の紹介を始める威吹鬼にほんと頭にきた。いやまじでムカツクわ。

ムカツクんだけどさ、それよりさっきから三井がやたら熱い視線を送ってくるのが気になるんだけど?


「なにジロジロ見てんだテメェ・・・」
「っ、ああ!!」
「・・・・・っ?!」


三井を睨みつけながらそう言うと、三井は突然両腕で自分を抱きながら声をあげた。





prev next


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -