一瞬沸き上がった感情を瞬時に消し去り、俺はもう一度ため息を吐いて言った。
「あのよ、俺処女じゃねぇんだから犯されたくらい何ともねぇよ」
だからそんな気にするな、そう言おうとする前に物凄い勢いで副会長に掴み掛られ、その迫力に思わず後ずさってしまう。
いきなり何なんだ。
「ちょ、何・・・」
「今何て言いました?」
「は?」
「だから今何と言ったかと聞いているんです」
さっきまで自分を責めていたのが嘘のような形相で俺を捲したてる副会長。
俺が何を言ったのかは知らねぇが、この豹変ぶりは如何なものかと。
「・・・犯されたくらい何ともねぇ」
「そこではありません」
じゃあどこだよ!
◎