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「チッ・・・何でお前はそうやって俺を所構わず気持ちよくさせるんだ!嬉しいじゃねぇか!」
「テメェが勝手に善がってんだろうがよ!俺に断りもなく感じてんじゃねぇぞ駄犬が」
「くっ、もっと罵ってくれ・・・!」


こいつの脳内がどうなっているのか一度覗いてみたいような気もするが恐ろしいのでやっぱり気のせいだったということにしておこう。
つうかこいつ副会長の前だっていうのに自重しないのな。副会長といえば太雅の気持ち悪い姿に何とも言えねぇようなアホ面晒してるけど。

とりあえず後ろから声も迫ってきてるようだし、早いとこ逃げないと。


「生憎俺はテメェに構ってられる程暇じゃねぇ。つうことでじゃあな」
「あ!待ちやがれ!!」


副会長の腕を引いて走り出そうとした瞬間太雅に腕を掴まれそうになったが、咄嗟に太雅の手を弾き飛ばして事なきを得た。
後ろからは太雅の叫び声が聞こえてくるがあえて聞こえないということに。

凌空といい太雅といい、最後になって現れるから厄介なもんだ。
・・・そういえば太雅って俺を捕まえようとしなかったということはまだ鬼に捕まってなかったってことか?いやでもペア居なかったし。

まぁどうでもいいか。


走りながらぼんやりと考えていると、副会長が息を荒くしながら聞いてきた。




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