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余りのショックで咄嗟に片手で凌空の頭を自分の脇に抱え込み、もう片方の手でベルト部分を掴み体が逆さまになるように持ち上げ、そのまま容赦なく背面から床に叩きつけた。

我ながら見事なブレーンバスター。よい子の皆さんは固い廊下でやらないように。背骨壊すぜ。


「ううう・・・!愛が痛い!」
「うるせぇキモい死ね。副会長さっさと行きましょう」
「あ、はい」


床に上で背中を押さえながら蠢いている凌空を無視して、俺は副会長の手を取って颯爽と走りだした。
後から来た奴らが地面に倒れこんでいる凌空を見て騒いでいたがまぁいいだろう。


「・・・新長君と貴方ってもしかして付き合って」
「ねぇから。キモいこと言ってっとテメェも技きめっぞ」
「・・・・・」


バタバタと走りながらそんな会話をしていると、何ということか。
凌空よりもっと面倒なもんとあっちまった・・・・!

カチャカチャとベルトを弄りながらトイレから出てきたのは見覚えのある金髪野郎。
まさかこのタイミングで太雅に会うとは思わなかったわ。


「・・・悠介?」
「・・・・よお」


太雅もまさかトイレから出た瞬間会うとは思わなかっただろうな。
太雅は数回ぱちぱちと瞬きを繰り返してから、気付いて欲しくなかった場所へと視線を向けた。


「悠介・・・何でてめぇ副会長なんかと手なんて繋いでやがんだ!ありえねぇ!てめぇ俺とは遊びだったのかあぁん!?」
「はあ?!意味分かんねぇこと言ってんじゃねぇよ馬鹿じゃねえの!つうかトイレから出た手で触るんじゃねぇよ!穢れるからマジで」
「洗ってあるに決まってんだろ!まぁ俺は悠介の出したモノなら浴びることも出来るし飲むことだって可能だがな!無理矢理ならなお良い・・・ってブファアッ!!」


気持ち悪いんだよ、マジで!



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