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「鬼、逃亡者関わらず生徒会役員を捕まえた者には一つだけ願いを叶えて貰えます」
「・・・・は?」
「尚、生徒会役員のペアの相手は、捕まったらペナルティとして一ヶ月間学園内のトイレ掃除を与えられます」
「はぁ!?」
「トイレ掃除に関しては一回サボる毎に二日プラスされるのでお気を付けて。逆に逃げ切った場合生徒会からご褒美が贈られます」


・・・・痛め付けるってのはそういうことかよ!
多少体力に自信があるにしてもほぼ全校生徒と言っても過言ではない人数から逃げ切るのはさすがに難しい。かと言って捕まってしまえば一ヶ月間のトイレ掃除・・・。


「クソッ、やる事がきたねぇ奴らだな!」
「フン、何とでも言えばいいじゃないですか」
「つぅかこのやり方ってテメェも疲れるから意味なくねぇか?」
「・・・ジャンケンで負けたのですから仕方ないんです。それに、貴方が最後まで生き残れるとは思いませんしね?」


そう言って見下すように笑う副会長に、俺は金持ちでもジャンケンってするんだなぁと変に感心していた。

だから気付かなかった。


バタバタと大人数の足音が俺達の方に向かって来ているのに。



「居たぞォォオオ!茂森様だぁぁぁぁあああぁ!!!」
「チッ!もうかよ・・・!!」


声の方へと慌てて視線を向ければ、そこには10人ほどの生徒達が。
手錠のしてない運動部の奴らを先頭に、手錠をしている奴らもチラホラ。ていうかそんな近くに手錠してる奴が居るんだから捕まえればいいだろうが!

それより今は・・・


「走るぞ!」


迫り来る生徒共から逃げねぇと・・・!



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