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ポカン、とした顔の北川を見つめながら、俺は今まで思っていたことを全部吐き出した。


「大人しく話聞いてりゃマジでどうでも良いことばっか言いやがって。別に俺はクラスの連中から認識されなくたってどうって事ねぇんだよ、無論テメェにもな。大体俺はテメェを助けようなんて微塵も思ってねぇから。逆に一人の生徒に現つを抜かして落ちぶれた担任の滑稽さを笑ってやろうとか思ってたから。でもそれじゃあ委員長が可哀想だったからな。つまり俺の説教は全部委員長のため。テメェの為に言った訳じゃねぇからマジで勘違いすんじゃねぇぞ」

全てを言い切った頃には北川は俯いていて、この位でへこたれてんじゃねぇよなんて思っていると、北川は突然笑いだした。


「くくっ、くははは!」
「・・・・あ?」


いきなり笑いだした北川に心底引いていると、北川は瞼に浮かんだ涙を拭いながら言う。


「ふは、一年間一言も喋らなかった奴がこんなに口がわりぃとはな!ふははっ」
「・・・」
「しかも全然キャラちげぇし!お前よく一年間誰にもばれなかったな!くくく・・・っ」


腹を抱えながら笑い続ける北川を眉を顰めながら見ていても、北川の笑いは止まる兆しも見せず。
さすがに苛ついてきた俺は笑いっぱなしの北川を無視して数学準備室を後にした。


数学準備室を出てからも北川の笑い声が聞こえて、マジで苛ついた俺はその辺にあった壁を思い切り蹴り飛ばしておいた。

ああ、何かちょっとスッキリ。




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