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適当に二三枚撮ったあと、汚ぇ下駄箱をそのまんま放置して自らの教室へと向かった。

・・・これからがお楽しみなんだよなァ。






ザワザワと騒がしい教室に、少し大きめな音を立てて足を踏み入れる。
途端に教室内に静けさが走り、突き刺さるような視線が俺に降ってくる。何処からか小さな笑い声や俺に対する悪口が聞こえてくるが、俺はそれを気にすることなく自らの席へと歩きだす。

今日は花瓶か・・・。


死ねだ、何だ書かれてある机の上にポツンと置かれた花瓶。生けてあるのは当然の如く菊の花。
いつもの俺ならその花瓶を気にする素振りも見せずにそのまま席に着く。

いつもの俺なら、な。



コト、

小さく音を立てて花瓶を手に取ると、口元に手を当て一際下品な笑みを浮かべている集団の元へ歩み寄った。



「な、何!?」


いつもとは違う行動に驚きながらも、集団の中でもリーダー的な奴が声を荒げて俺を睨み付けてきた。

俺はそれを見ながら花瓶から菊の花を一本取り出す。


「菊の花言葉、知ってるか?」
「え、あ、はあ?」



突然の俺の言葉に驚きつつも、そいつは意味が分からないと顔を顰めた。

教室には怖いくらいの静寂が走っている。





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