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「はっ、はぁ・・・・んっ」



荒い息を整えながら、中でスッカリ萎んでしまった不知火のモノをゆっくりと引き抜く。蓋のなくなった緩んだ肛門からは不知火の吐き出したソレがぼたぼたと流れ落ちてきて、俺はその不愉快さに顔を歪めた。


額に滲む汗を手の甲で拭いながらも、動かなくなってしまった不知火を横目で見やる。



案の定不知火は意識を失ってしまったようで、疲れきった表情で眠る不知火の顔は自身の唾液と涙で濡れていて、俺が噛んだ喉からはじんわりと赤い液体を流していた。


―ゴクリ、



物音一つしない部屋に俺の唾を飲む音だけが響いて、俺は自分の知らなかった性癖を目の前に叩き付けられたような気がしてどうも複雑な気分だった。

それでもまぁ、気持ちよかったからいいけどな。






ずっしりと重い腰を持ち上げ、室内に篭もった男臭さをどうにかしようと窓を開ける。
窓の外はすっかり闇に暮れて虫の鳴く声さえ聞こえない。


俺は闇夜に浮かぶ月を見上げて、一人呟いた。









「ケツ、いてぇわ」










to be continued...


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