天邪鬼の猫。 | ナノ






「学園祭の準備はどうだ?」

「結構進んでるよう、2週間ぐらい前から篠も仕事してくれるようになって随分楽になったんだ」

「よかったじゃないか」

「他の役員は相変わらずだけどねぇ」


俺はソファに腰掛けたままココアを飲んで朝陽は書類と向かい合いながら俺と喋ってた。俺、仕事しながらおしゃべりとか頭こんがらがるからできない。朝陽はスゴイなあ。


「風紀は今年の学園祭、見回りに力を入れるつもりだ。親衛隊の制裁も今年は葉山凛のせいでかなり増えた。少なからず今年の学園祭は事件が多発するはず」

「…分かった。生徒会も…って言っても俺と篠だけなんだけど当日は見回りとかに力を入れるよ。一応ふくかいちょーたちにも…呼びかけてみるね」

「…ああ、頼む」

学園祭でハメ外しすぎた生徒が暴行事件起こしたり、親衛隊が制裁と言ってはリンチや強姦事件とかが毎年ある。去年は例年に比べれば少なかったんだけど今年は…まずないな。
凛くんは生徒会役員、俺を除く全員を虜にして学校一の問題児と言われる一匹狼の不良を手懐けたりバスケ部エースの爽やか少年なんかをメロメロにするんだから親衛隊を敵に回しても仕方ない。親衛隊じゃない生徒にも迷惑を掛けて俗に言う葉山凛信者以外の全校生徒から嫌われてるって言っても過言じゃないだろう。

朝陽が言うには親衛隊のイヤガラセは凛くんの靴箱がゴミとか入れられて荒らされたり机に菊の花や落書きは当たり前のことらしくて、凛くんに暴行や強姦を働こうとする動きが最近目立つらしく風紀はかなり困ってるらしい。
当然の事のように起こる親衛隊の言う制裁は風紀でも捌き切れないようだ。ふくかいちょーとか双子書記の親衛隊は過激派、って前に俺の親衛隊の隊長の小川くんが言ってたなあ。風紀もなかなか大変だね。


「涼、お前も当日は気をつけろよ。生徒会役員とは言え油断はするな」

「俺?なんで?」

「仮にもお前はあのふざけた抱きたいランキングとやらの1位だろう」

ああ、あの生徒会役員を決めるランキング。今年はあの見た目だけは儚げで美人なふくかいちょーや2人セットで可愛い!と同じチワワたちからも崇められる双子書記を押しのけて見事1位に輝いたんだよねぇ、俺。そのことについて抱かれたいランキング1位の篠に説教されたことがある。なんでそんなに可愛いんだって。今では眩しい思い出だ。



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