天邪鬼の猫。 | ナノ






あー、まじかよ…。俺、バカじゃん?


「だからお前は…っ、部屋で待ってろって言ったろーがっ」

生徒会室の執務室なう。かいちょーがめちゃくちゃ怒ってるなう。

つーかさ、生徒会役員が書類持って生徒会フロアいるってことは生徒会室行く他ないじゃん。バカじゃん。まじで俺バカじゃん。

めちゃくちゃ怒ってるかいちょーに今すぐめちゃくちゃ自室に帰りたい俺、そんでそんな俺をめちゃくちゃ見てくるふくかいちょー。

ウワーもうヤダ何この空間ヤダー。


「…とりあえず俺は書類を理事長に提出して来るが、お前ちゃんと自室戻っとけよ。今日まではぜってぇ仕事させねぇからな。澪、お前は残りの書類確認と作成頼む。…あと…言わなくても分かってるよな」


フゥ、と怒りを鎮めたかいちょーは俺とふくかいちょーにそんな言葉を残して書類持って生徒会室でてった。

パタン、と虚しく閉まる扉。室内には俺とふくかいちょー。ふたりっきり。

…気まずっ。

なんかさっき思いっきり無視したこともあってさー。
なに、これって今ふくかいちょーを思いっきり鼻で笑ってやるチャンス?ハンッて見下してやればいいの?

あーもおお。篠ってばなんで俺とふくかいちょー二人きりなんかにしたんよ、バカぁ!


「…あなたが倒れるなんて、驚きましたよ」

ふくかいちょーが口を開いた。書類に書きこみながらそう言う。なんかすっげえ懐かしい感じがする。


「…俺も、驚いたなあ」

どっかの誰かさんたちが仕事してくれなかったおかげでねっ。
…あ、でもふくかいちょーたちの仕事勝手にやったの俺だしなあ。頼まれてないこと勝手にやって倒れただけだもんなあ。


「これからは私たちの分まで仕事していただかなくて結構ですよ。今度また今回のようにあなたに倒れられてはまた私たちが悪者にされかねない」

「いや、悪者って…」

なんだよう、そんな言い方ないじゃん。
なんか俺が悪者みたいな!俺からしたらふくかいちょーたちの方が悪者なんだぞお。コーヒーぶっかけられたことまだ根に持ってるんだからね!


「…それに、仕事を放棄して今回のように処罰を受けるのではなく、日ごろからきちんと仕事をこなして凛と会った方がいいと気付きました」

お、おう…?

「……今まで私の分まで仕事をさせて、申し訳なかったですね」



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