天邪鬼の猫。 | ナノ
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ねむぅー…。
つか、ここどこだろ…。
背中ちょーふわふわだなぁ。
俺…そー言えば頭痛くてぶっ倒れたんだっけ…。
あり、なんで俺ベッドに…。
ここ仮眠室だよねぇ…。
頭痛くなって、倒れて、横に篠がいて…朝陽が来て…。
あ、締め切り間近の仕事まだ残ってる…。
俺はうっすらと瞼を上げた。
美形が1人…美形が2人…美形が3人…
「…こーちゃん…もりちゃんに小川くん…かいちょ…まで」
寝起きのせいか、ガラガラと掠れた声が出る。頭痛とは違う、多分寝すぎたのが理由だと思うけど頭がちょっと痛い。俺どんだけ寝てたんだろ…。
うぅ、まだ眠い…俺は重い体を大丈夫ですか、と小川くんに体を支えてもらいつつゆっくりと起こした。
「ん、…ごめ。つかなんでこーちゃんともりちゃんと小川くんがここにいんの…?」
篠もなんでここにいるのか知りたいけど…聞けない。あー、頭がまだボーってする。でもなんかスッキリ。
「お前ぶっ倒れたんだよ。頭痛の原因は過度な疲労とストレスと睡眠不足。おら、でこ貸せ。熱測る」
もりちゃんの冷たい手が俺のおでこに触れる。…冷たくてちょー気持ちいいー…。
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