天邪鬼の猫。 | ナノ






とまあ、そんなこんなでかいちょーの意外なまとも意見の後は他愛もない会話に少し話を進めた程度で今日はもう解散。

1年間会計補佐してたけどまた別の役職になってこの生徒会室を使うとなるとなんか不思議な感じがする。

生徒会室には執務室、応接間、会議室、仮眠室、シャワー室なんかがあって他にもキッチンや冷蔵庫も設備されている。冷暖房はもちろん空気清浄機もきっちりしていて一般生徒の部屋よりちょー豪華。

「おや、篠と涼は部屋に戻らないんですか?」

「俺はやることがある」

「うん、俺はなんとなく残ってるだけー」

帰っても暇だからね、とそういうとふくかいちょーにため息を思いっきり疲れた。
あれ、さっき知り合ったばっかでこの態度ひどくな?いや、よそよそしいのよりかは全然いいんだけど、俺そんな変なこと言ったかなあ。


ふくかいちょーと双子のいないこの生徒会室には俺とかいちょーだけ。
俺はふかふかふわふわのソファに寝転がってごろごろ。ぼふん、とクッションに顔を埋めてみる。うお、綿飴ぐらいのもふもふさ。ちょーきもちい。


「おい、こら。寝るな」

「ふぇ、かいちょ?」

「寝るなら仕事手伝え」

上半身だけ起こしてかいちょーの方を見てみる。
2センチほどの分厚さの書類があって、かいちょーはそれに判を押していた。
あー。春休みが明けたらあの書類の量がどーんと増えて50倍、100倍になるんだろーなー。うえ。考えたら頭痛くなってきちゃった。

「それぐらいの量ならかいちょー一人でやれんじゃーん。俺をコキ使わないでよねぇ」

「いいから手伝え」

「わー暴君。俺ねーこの世で一番嫌いなものは溜まりすぎた書類と俺様人間。今のかいちょー俺の嫌いなモノベスト1だよぉ」

「ぶっ飛ばすぞ」

とかふざけつつキッチンに行ってコーヒー淹れてあげてさらに書類整理手伝う俺ってホント優しい。



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