ひとつのベッドで一緒に寝
てると、必ず、祐希はわた
しのおっぱいを触ってくる。
くすぐったくてしょうがな
い。


「む…祐希」


豆電球のオレンジ色の明か
りの中で祐希の切れ長の目
と目を合わせる。


「なに?」

「なんでおっぱい触るの」

「おれにはないものだから
 だよ」


…ああ、そういうものなの
か。人は自分にないものに
憧れるからな。ないものね
だりだからな。なるほどな
るほど、と納得してると今
度はおしりを触ってくる。
くすぐったいんだってば。


「祐希」

「なに?」

「なんでおしり触るの?」

「おれにはないものだから
 だよ」

「うそ、おしりあるじゃん」

「ないよ。だっておれのお
 しりはこんなに柔らかく
 ないもん」


むにむにとわたしのおしり
をなでる祐希の手。ぺち、
と叩いて目を閉じて、眠ろ
うとしたらふにゃりとキス
をされた。


「里香のおしり好き」

「あそ。…あたしは?」

「その倍好き」


おしりの倍って、よろこん
で良いのか否か。複雑では
あるが祐希の目を細めた眠
そうな笑顔が愛しくてしょ
うがないから、むにゅ、と
頬に唇を押しつけた。



「だいすき」






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