Saturday Delight

 土曜日。授業は早めに終わり、アンネリーのバイトまでちょっとの空き時間。
 誘われるままにウエストビーチへとやってきた沙雪は、これまた誘われるままに琉夏と抱き合っていた。
 ロフトに上がった所で靴を踏み散らかして脱ぎ、抱えあげられて口付け合う。
「も、るか、ちゃ、がっつきすぎ…」
「だーめ、コレでも我慢してたの」
 ばさばさとブレザーは床にほうられ、スカートもぽいと投げられる。ベッドに着く頃にはカッターシャツに靴
下と下着にまで剥かれていた。琉夏はもともとシャツもブレザーも肌蹴ているのであまり関係ない。
「カワイー、新しい下着?」
「うん、…うえも、みる?」
 ちろり、と上目遣いで伺うとうれしそうに頷かれる。ベッドの上にぺたんと座りぷちぷちとシャツのボタンを
外すと、白くてシンプルな、だけどガーゼとレースが程よくかわいいブラジャーが現れる。
 にこにこと嬉しそうに下着姿を眺める琉夏は、とんと軽く沙雪を押しベッドへと押し倒す。
「るかちゃん、シーツ、干さなきゃぁ…」
「臭う?」
 ちゅ、っちゅと肩や鎖骨、おなかにあとを残していく彼はくさいかな、とシーツに鼻先を埋めた。
「すごい、るかちゃんの匂いがする…」
「お前そういうこと言うなよ」
 ぎゅ、っと苦しそうに笑ったのが可愛そうで、沙雪は思わず抱きつく。
「大丈夫?何かわたし、いやなこと言った?」
「ううん、まあ部分的に苦しいといえば…そうだけど」
 青年の言う意味が分からず、とりあえず少女はよしよしと彼の髪を撫でる。すると強い腕が背中に回り、ぎゅ
っとただただ強く抱き締めあう。
「最近さ、あんま寝れないんだ」
「どうして?」
 至近距離で真剣に見つめてくる琉夏の、不思議な目の色が揺れている。
「沙雪が、いなくなったらどうしようって。そればっかり考える」
 いっそ首輪でもつけて、それでなくても体で縛り付けて置けたならこの不安は無くなるのだろうか。
「るかちゃんがすき、いなくならないで」
 純粋でやさしい彼女は、琉夏の言葉につられて別れを想像したのかも知れない。真っ直ぐ見つめ返されて、そ
の瞳に吸い込まれそうになる。居なくならないよ、ずっと傍に居る。そんな甘い言葉をくれない彼女が、憎くて
しかし愛おしい。安易な言葉と約束は、裏返せば容易い裏切りになる。それが痛いほど分かっている琉夏に対す
る、沙雪の誠意だ。

「とりあえず、沙雪がここにいるってことを思う存分タンノーするから」
「バイト出来る位には加減…し…っ」
 むにっと柔らかい唇を塞ぎ、最初からハイペースで口腔を味わう。息をつく暇も唾液を飲み込む暇も与えず口
の周りまでべたべたにするキスに、沙雪は酸素不足と快感で失神しそうになる。
「…ふ、ちゅ、ぁ、ぁ!」
「――ふ」
 くしゃっとシャツを着たままの背中に縋ると、意地悪な手にお尻をもまれる。その大きな手の感触に、ぞくん
と背筋に快感が走り、そして反った背中にも手を回されてつうと背筋を撫でられる。触れられる所全てから熱が
上がり、体じゅうがきもちいいと悲鳴を上げていた。
 しかし決定的な刺激は与えられず、溶けそうなままキスは終ってしまう。
「るか…ちゃ、も、きもちい?」
「すっげー興奮する」
 ふるふると快感に悶える愛しい体を組み敷く恍惚。ソレは女の子には絶対に分からない感覚だろう。いまだ付
けたままの下着と靴下が、桃色に上気し汗でしっとりと湿った肌に映える。
「うふぁ…、ん!」
 ずるん、と下着を無造作に引き下げるとほど良い大きさの乳房が現れる。充血してピンと立つ乳首を捻るよう
に抓みこりこりと指で弄ぶ。
「あ、るか、ちゃ、つよぃ…あぅ!あぅー…っ!」
「でも気持ちいいでしょ」
 乳首をいたぶると同時に太股で沙雪の股を押し上げごりごりと擦ってやると、細い悲鳴を上げて彼女は琉夏
にしがみ付く。ぎゅっと目を閉じて絶頂を味わう様子をまじまじと覗き込むと、とろんとしたままの彼女にぺろ
りと唇を舐められキスをねだられる。
「沙雪は、キスが好きだね」
「はー、はぁー…、うん、すき…ぃ、ね、るかちゃんもきもちよく、なって?」
 大きな快感を味わったあとにも拘らず、沙雪は琉夏の事を気にする。パンツをなんとかずりさげ、そっと脚
を開くという誘い方は非常につつましいものだったが、琉夏の我慢を切るには十分だった。

「あぁ、あ、あっ、あ…!」
「は…、はっ」
 じゅちゅ、にちゅ、ぷちゅ、と厭らしい音を立てながら琉夏の陰茎が沙雪の膣をかき回す。
「るかちゃ…!あんっ!るか、ちゃん…!」
「沙雪…っ」
 混ざり合うそこが熱くて気持ちよくて、琉夏も激しく突き上げるし沙雪も腰を浮かせる。激しい行為に汗み
ずくになった琉夏は、器用に腰は浮かせたままカッターシャツを脱ぎ捨て床に放り投げる。それを潤んだ視界越
しに見つめる沙雪は、がぶりと琉夏の肩に噛み付いた。
 それに驚いた琉夏が、ごりっと子宮の入り口まで犯しきると、ぶしゃっと愛液ではないものが吹き出て沙雪
と琉夏の股間をぬらす。
「ううー、ひっく、うー」
「っつ…!」
 かぷかぷちゅうちゅうと可愛らしく肩を噛まれて吸い付かれ、膣にもぎゅうと絞られて琉夏は思い切り射精す
る。びゅるびゅると長く続くそれは、ゴムに阻まれてもなおぞくぞくする感覚を少女に与える。
「はぁー、は、はぁー、沙雪、こっちむいて」
「ん、んん、ぷは、な…に?」
 肩から顔を上げた沙雪の唇を奪い、またしつこくキスをする。それにうっとりしている間にゴムの用意をし
てころんと姿勢を変えさせ、側位でゆるゆると再び犯す。
「あん、ああああんっ、いぃ…」
「ほら…!自分でも、して…ごらん」
 片腕を腕枕に貸してあげているので、片手しか使えない。
「むりぃ…、そんなぁ、したら…!い…いっちゃうぅぅぅぅうぅぅ」
 くにくにとクリトリスをもんでやると、悲鳴を上げて体を押し付けてくる。どろどろに溶けた性器を間断なく
擦りあげられて、少女は狂乱寸前だった。とても自分の意思で何か出来る状態ではない。
「…ふ、っく、はぁ…」
 琉夏ももう一度どろりと白濁を吐き出したが、まだ自身が収まる気配はない。しかしぼうっと虚空を見つめる
沙雪がもう限界らしいことに気付き、ぬるりと陰茎を引き抜く。
 芯を抜かれたようにぐったりする彼女をおかずに何度か陰茎を扱き、やわらかな腹の上にどぷりと精液をぶち
まける。


「もう!るかちゃん、バイトに影響しない位にって言ったじゃない!」
「ごめんごめん、でもムリ。加減できない」
 案の定腰が抜けたように歩く沙雪は早引けさせられ、琉夏はその分働かされるハメになった。
「腰痛です、って言ったら通じると思ったのに…!はずかしい…!」
 えっちしすぎたせいで、と言う理由を見抜かれたのが恥ずかしくて恥ずかしくて仕方がない。しかしアンネリー
の店長は伊達に何年も高校生を雇っていないのだ。そういうことはままあるだろうけどあまりハメを外さないよ
うに、とのひとことで許してしまったのだ。
「明日からどんな顔してバイトに行けばいいの…!」




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