04

諸事情を説明したところ、志村さんと神楽さんは雇ってくれるって言ってるのだけれど、雇い主である坂田さんがどうにも認めてくれない。


「なんで知らねー奴の世話しなきゃなんねーんだよ」

「知らなくないです。私長谷川さんの友人です」

「尚更残念だろうが。長谷川さんの知り合い?そりゃあ万年無職だろうな」

「……坂田さんも長谷川さんの知り合いですけどね」


言い返さなくなった坂田さんを見て、息を吐いた。どうやら否定もできないみたい。

つまりは万年無職?坂田さんも?……いやでも長谷川さんの勧めなんだから、私は信じるしかない。


「お願いします!私はどうしようもない人間です。けど、やる気だけはあるつもりです。いつも本気で取り組んでます。それでも、できないことばっかりですけど…」

「……銀ちゃん、私昔からお姉ちゃんが欲しかったアル」

「僕も非暴力的な姉が欲しかったなぁ」

「み、みなさん?」


それがなにを訴えているかぐらい、ダメ人間の私でもわかったよ。


「はぁ…いつでも追い出される覚悟はしとけよ」

「坂田さん、それって…」


なにも言わずに坂田さんは部屋を出て行ったけど、抱きついてきた神楽ちゃんが雇ってもらえるって証拠。

力が強くて痛い気はするけど気がするだけだきっとそうだ。骨がミシミシいう音なんて聞こえない。

とにかく、就職成功できたようです。




(これからよろしくお願いします!)

(長谷川さんのとこに報告行かないと)


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*20121105
みっしょん1クリアー!

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