最悪だ。

高校最後の学園祭。いっぱい楽しみたかったしてゆうかさっきまでは楽しんでいたのだけれど。友人A許すまじ。

ベンチにひとり腰掛け暗いオーラを放っていては引かれることはよくわかっている。来場者の皆様にとんだ迷惑だ。そんなことはわかっているのだけれど。

友人A許すまじ。


携帯を見れば、ごめん彼氏と回ることにした。という文字。もう察した人は多いと思う。

つまりは一緒に回る約束だった友人Aにドタキャンされたのだ許すまじ。ふざけんな。


「あーまじどうしよう悲しすぎる」

「どうしたんですかィ?」

「おうおう聞いてくれよ!…ってあれ沖田どうしたの」

「どういう意味ですかィ?」

「沖田はファンクラブの子とあははうふふするんだと」

「お前たまにうぜえよな」

「ありがとう」


沖田のガチで引いたような視線を無視してうなだれる。なんかもう学祭楽しむ気も失せたわ、もう眠いわ私。

今はかまってくれてる沖田もきっとすぐ神楽やらと喧嘩に発展するんだろうなんだそれ結局ぼっちじゃん悲しい。

唯一うちのクラスではザキがフリーなはずだか山崎と回る?なにそれ地味すぎる。


「いいよなぁ友達多い人は」

「あんたが言うことなんですかィそれ」

「確かにね!3Z以外に顔広げてるってのは私が一番だろうけどさ!みんなリア充なんだよね…!」

「あぁ、非リアってとこはやっぱ3Zなんですねィ」

「死ねよまじで」


自分だって非リアなくせに。なんて言えばドS沖田さんになにをやられるかわからないので伏せておく。

あの、うん。沖田まじでこわいからね。一緒に土方いじる仲だからいいけど土方の立場だったら沖田とかまじトラウマだから。そういうレベルだから。

なんにしても私の青春は終わったわけでぼっちはぼっちらしく…寂しく……


「いい、人生だったな」

「おー死んでこい。いい人生だったと思えるうちに死んでこーい」

「沖田はうざいってか性格悪いよね」

「んなこと知ってまさァ」

「うんとっても素敵な笑顔だよ。ところで沖田君」

「ん?」

「君いつまでいんの?」

「…」


急に黙り込んだ沖田。なぜだか目も合わせてくれない。

あれ?私墓穴掘った?うわもしかして沖田もぼっちとか?ご愁傷様じゃん!私言えないけど。

えーと、えーと…うん。


「沖田一緒に回ろうよ」

「!…しょうがないですねィ。この俺が一緒に回ってやりまさァ」

「はいはい」


付き合ってるわけでもないけどクラスメートの男子の隣に立って学園祭を楽しむ。そんなんも素敵かもしれない。




(沖田は素直じゃないんだからーぼっちが嫌なら嫌って言えばいいのに)(お前と回りたかっただけでさァ)(え?)(ん?)


*20130908
あれ?沖田とヒロインの素敵な恋バナの予定だったんだけどな…?どこのギャグだよってことで学祭楽しかったです



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