私は剣はほとんど操れないが、銃に関しては警察庁トップレベルの実力があると自負している。

あくまでレベルでありトップかはわからないけど、トップの自信はある。ただこれをとっつぁんに言ったら外出禁止だったり首斬られかねないので言わない。言っちゃだめだ。


「まぁなんにしても土方君」

「……なんすか補佐」

「補佐言うなって。長官補佐だからね?君の上司だからね?」

「いちいちつっかかんなよ!用件言えって!」

「あー…弓道とか観てると的撃ちたくなるんだよね」


銃を片手に言えば鬼の副長がなんとやら。真選組で、世間でどんなに鬼と言われようと、私の前では顔を引きつらせ怒鳴るなんてことはしない。

弓道の大会にゲストとしてとっつぁんが呼ばれたわけだけれど、面倒だからと押し付けられたのが不服。私だって面倒だし楽しくない。

そんな理由で土方をからかったわけだけれど……からかうだけで終わるつもりだったのだけれど、土方の反応が面白くてつい本当に撃ちたくなる。ダメだダメだと自粛しつつ、いい標的を見つけたのでもういいや、撃っちゃえ。


「ちょ、長官補佐!!」

「…いくらとっつぁんの代理で来てると言ってもさ、ちゃんと仕事はしないとなんだよ」

「なに言って………あ?」


これだから真選組は嫌い。反応が遅いんだよ。


「中山!お主また銃の腕をあげたな!」

「うるさい黙れ桂。土方も仕事しなさい仕事を。攘夷浪士を取り締まるのは長官補佐の仕事じゃないんだけど」

「さ、3番隊は一般人の誘導…!1番隊は桂を取り押さえろ!」


ゲストといえどせっかくの休暇だったのに、また忙しい1日になりそう。くっそう、きっと桂は今回捕まらないだろうからいずれ私の手で捕まえてやる。

一般人が非難しガラリとした会場で、銃を撃った。弾丸は的のど真ん中を射抜く。


「土方」

「……なんですか長官補佐」

「イベントなんて関係ない。気を抜くな」


真選組の連中が無言でこちらを見ているなか、私はその場を去った。




(とっつぁん今どこですか)(どこってスマイル(ふざけんな今すぐ帰ってきてくださいね!)

(補佐官かっけー!)(土方さん見てみろよ、固まってるぜ)(惚れるよな)(当たり前!)


*20130218
アンケのとっつぁん補佐ネタ。これはかつてないグダグダ臭が漂ってるぞ…



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