風紀委員会は忙しい。

頭髪服装検査はもちろん月に一度の抜き打ち持ち物検査。そして備品整備に接客その他諸々。備品整理は用具委員会でも作れって話だし、接客なんて教師でやってください。

その本心を口に出さずにこなしているのだから誰か褒めてください。いやまぁ風紀委員特権はとてもとても有り難いものなのだけれど。

そんなわけで、今日も今日とて忙しくしております。我ら風紀委員会です。本日のお仕事内容はみなさん大好き頭髪服装検査です。

今年度第一回目というだけ整ってる生徒が多いが三年生には乱れてる人もチラホラ。一年生は「これで大丈夫かな?」なんて話し合っている。可愛い。


「腰パンはやめようかちゃんと履くように」

「頭髪服装検査のときぐらいちゃんとリボン付けようね」

「え、一年なのにもうボタン取れたの早いね、あんまり暴れないように」


気づいたことを口に出すだけの簡単な作業。一年生相手だと気が楽だ。三年生を押し付けた副委員長には申し訳ない。ごめんなさい。

けれど一年生を把握したいのだから、まぁしょうがない。了承してくれたんだし問題ない。

今年の一年はキャラクターが濃いように思う。とくにこのクラスは。


「うん、きちんと着てるね。その調子で」

「ありがとうございました!」


奴良リクオ。あの子は、なにか変だ。私の勘が告げるのだから間違いない…と思う。ハズレることなんて滅多にないけれど。

めんどうなことにならなきゃいいけどな。その思いは溜め息とともに吐き出した。心配するのは今じゃなくて、問題が起きたそのときでいい。今から心配してもなにもわからないし。


「葵ちゃん二年生終わったよ!」

「三年も」


こっちもそろそろ終わる。言う前に様子を見て察したらしい2人は、先生と一緒に話している。

手伝いに来いと言いたいところだが三年を押し付けた手前そんなことは言えない。もうちょっとで終わりだ、頑張れ私。

これが終わったら、会議室で今日の頭髪服装検査のまとめをしなければ…!改善策も考えないといけない。

風紀委員会は、忙しい。




(三年腰パン多いしミニスカ多いしなめてる)(二年生は葵ちゃんが統括してるおかげなのか完璧だったよ!)(それ褒めてる?貶してる?)

*20131021
初期設定とだいぶ変わってますうわあああ


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