一週間のサークルが始まったばっかりなのに、すでに早く土曜日来い!なんて思ってる面倒くさがりな人はきっと私だけじゃないはず。家でやることがたくさんあるから、平日は本当にハード。


「無理しちゃだめよ」
「ありがとーね妙ちゃん。それじゃあまた明日!」


大親友の妙ちゃんと別れを告げ、いつも通り家へと向かう。ちなみにですが私は現在一人暮らしとかいうものをしていて、打ち明けてるのは妙ちゃんひとり。いろいろ気にかけてくれる妙ちゃんには感謝してるし、申し訳ないとも思う。

外国に仕事に行ってる両親についてはもちろん心配だけど、そんなことしてる余裕なんてない。私のことで精一杯。


「ただいま…」
「おかえりー!」
「!!…神威か」


普段誰も出迎えてなんてくれないから、変に焦った。ただいまって言ってその返事が返ってくるってこんなに暖かいんだね。懐かしいやりとりだ。


「家から出なかったんだ」
「ドアが指紋認証で開くのわかってて出ようとは思わないよ」
「あー、そっか」


……昨日は遅かったこともあり返ってすぐに寝てしまった。今更ながら、家に私以外の誰かがいるのは変な感じだ。懐かしくて、暖かくて、でもいずれひとりにることを知っているから、淋しくて。

両親と離れてから今日まで、実はずっと淋しかった、のかな。忙しいばっかりで自分の気持ちに素直になったことなんてなかったよ。妙ちゃんはこんな私の気持ち知ってたのかな?だからあんなに気にかけてくれるのかな?


「夕飯ってどうするの?」
「ん?あー昨日も今日もまともなもの食べてないから、食べ放題でも行こうか」
「え、いいの?」
「?うん」


今だけは、この暖かさに甘えていたいのです。




(食べ過ぎ!!ストップかかるとか初めてだよ!!)
(だからいいの?って訊いたじゃん)
(こんなに食べるなんて知らなかったし!)

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*20121015
日曜日が一週間の始まりなんてただの屁理屈で、世の学生は月曜日が始まりだと思ってるはず





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