くやしい


くやしいくやしい






逃れたい世界






私は家を飛び出した。


どこでもいいから、行ってしまいたい!


私の頭は完全に混乱していた。一つだけわかることは、あの白衣の男に騙されたということだけ。私は走り続けた。走り続ければきっと世界の壁を飛び越えられるはず!なんてどうしようもないことさえ考えている。もう嫌だ。もう嫌。私はこの世界に来てから、驚くほど情緒不安定になってしまった。苦しい。苦しい。帰りたい……


ポツリ ポツリ


暫くして、雨が降ってきた。最初は小雨だったそれも少し経つと、土砂降りになっていた。何も手に持たずに家を飛び出した私に傘を買うお金などあるわけもなく、私は容赦なく降り注ぐ雨に打たれ続けた。寒い。でも家には帰りたくなかった。このまま雨に打たれ続けて、肺炎にでもなって死んでしまえば元の世界に帰れるかな・・・・・・


疲れたよ


足が痛いし


眠い