うれしいはずなのに


悲しい





絶望の世界






「無理です」


私はあなたを好きだけれど、凄く複雑な気分。・・・・・・残念だけれど、その条件は呑めなかった。もうすぐこの世界に来て一年がたつ。何が起ころうと、私は約束通りに元の世界に帰るんだから。跡部くんが何をしようとも。


「あーん?これをバラされてもいいのか?」


「どうぞお好きに!」


そう言い捨てて、私は生徒会室を後にした。瞳をめいいっぱい広げた跡部くんを残して……














そんな出来事があってから幾日かして、跡部くんは合宿のメンバーとして抜擢されて、学校へは来なくなった。結局、跡部くんは私の秘密をみんなにバラすようなことはしなかった。


そして、もう少しで冬も終わる。私はようやくこの摩訶不思議な世界から元の世界に帰ることができるのだ。大好きな人たちが待つあの世界にーーー……


しかし、突然来た一本の電話の内容に私は絶望することになる。


「機械が故障した!?」


「ああ、すまないね。たぶん、直るとは思うのだけどね。悪いけど、もう一年そっちに居てくれるかな。それから、最悪の場合も考えておいてくれよ」


ブツリ、と要件だけを述べて、その絶望の電話は切れた。



誰か嘘だと言ってよーーーー……