やっと見付けたぜ


鈴木亜子・・・・・・






見付けた世界






俺はあの日から例の女を捜し回った。生徒会長という権限を使って生徒資料を片っ端から調べ上げた。そしてようやく見付けたのが、鈴木亜子という女。同じ三年で、どうやら今年の春に転校して来たらしい。通りで見たことない顔だと思ったぜ。


それから俺は暫く、鈴木亜子を観察することにした。そして観察してみてわかったことは、鈴木亜子が至って普通の女だということ。ただ、そこら辺の女と違うのは、たまあに寂しそうな、悲しそうな顔で空を見上げることくらいだろう。それが妙に気になった。













そんなある日。俺は偶然生徒会室近くの廊下で鈴木亜子を見掛けた。隣にはあの忍足がいて、一緒に楽しそうに話している。何故か無償にイライラした。


俺は程なくして忍足と別れた鈴木亜子の腕を引っつかんで、生徒会室に率いれると扉の鍵を閉めた。