今年の合宿は3泊4日らしい。
初日の今日は朝6時に学校に集合で。
数時間もすれば合宿先についた。
「赤也がいないと遅刻の心配がないな」
確かに去年までは赤也の遅刻だけが心配の種だった。
今年、中学では赤也が部長を務めている。
それをあたしを含めてみんなが心配している。
「ふふっ、そうだね。中学の合宿がちゃんと行われてればいいけど」
「ふん。たるどるからそんなことになるのだ」
立海ビッグ3は去年の合宿を思い出しながら話している。
「よし、今日は午後からの練習になる。学年ごとにメニューを確認しておけ」
部長からの指示で部員たちが動き始める。
「なまえ、名前ちょっといい?」
幸村に呼ばれる。
「何?メニューに何か不満でもあるの?」
「そう。これじゃあまりにも楽すぎる。普段より楽だ」
なまえには何も言わなくても幸村が考えてることはがわかるんだね。
「じゃあ、部長に伝えてくるよ」
なまえは走って行ってしまった。
「名前?」
「あ、ごめん。何?」
それだけ伝えるならあたしを呼ぶ必要がない。
何かあたしにも用事があるのかも。
でもあたしにはなまえみたいにはわからない。
ていうか今、幸村と2人になりたくないな。
自分が嫌になる。
「仁王の様子がおかしい」
「え!?」
幸村の言葉であたしは周りを見回して雅治を探す。
「…ふふっ。嘘」
彼は可笑しそうに笑う。
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