雅治はあたしを愛してくれるし、


待っててくれる。


「正直まだ…だけど、あたしは雅治が好き…だから」


涙が出てきた。


気持ちが揺れてるあたし。


そのあたしを待ってくれる雅治の優しさが嬉しい。


「無理してなか?本当に俺のこと好き?」

「無理してなんか言わない」


雅治があたしの気持ちを待ってくれてるのは知ってるから。


「わかった。俺はおまんを信じる」

「ありがとう」


雅治はあたしから離れる。


「何で急にそんなこと?蓮二と話すなんていつものことなのに」

「…」


今度は雅治が黙ってしまう。


どうしたんだろう。


「雅治?」


雅治は返事をしない。


「俺…名前のこと本気で好いとうよ。じゃから他の男と話しとると気になる…」


つまり


嫉妬


蓮二に!?


「嫉妬?」

「…」


雅治が顔を若干赤らめる。


「行きたいとこ考えときんしゃい」

「ふふっ、おやすみ」


あたしが笑って家の門を開けると雅治に引き寄せられた。


「おやすみ」


雅治は最後にキスをして来た道を戻って行った。