雅治は全試合6-0でストレート勝ち。


立海も優勝した。


疲れてるはずなのに雅治はあたしを家まで送ってくれた。


「今日はお疲れ様」

「勝ったぜよ」


いや、当たり前だから。


ていうか負けてたら弦一郎の鉄拳がとんでくるから死んでも負けないでしょう。


「ん。優勝おめでとう」

「名前、約束忘れたらいかんぜよ」


あぁ、勝ったらデートね。


てか最初から負けるわけないんだから普通に約束すれば良かったのに。


素直にそう言えない可愛い雅治。


「わかってるよ」

「ならええ」



雅治が抱きしめてきた。


「…参謀と何話してたんじゃ?」

「え?」

「俺の最初の試合の時ナリ」


そんな所を試合中に見てたんだ。


余裕だな。


「…」


何って言われても別にたいしたことじゃない。


あたしがどうして雅治と付き合ったのかを聞かれて。


あたしはもう幸村をそういう目で見てないことを話してただけ。


「言わんとわからん」

「……幸村はもういいのかって」


今はまだ良くないけど。


でも


もうちょっとすれば振り切れそうな気がするの。


雅治の側にいてあたしは幸せだ。