あたしがドリンクを取りに行くとちょうどなまえが部室から出てきた。


「委員会、お疲れー」

「ほんとよー。疲れた。あ、あたしも半分持つよ」


なまえはあたしの持ってるドリンクを半分取った。


「そういえば仁王と付き合い始めたんだって?」

「誰からっ!?」

「誰からも♪」


なまえはふざけるように言った。


そんなに有名になるほど目立った付き合いはしていない。


だからブン太も知らなかった。


たぶん知ってる人は少ないと思う。


「良かったじゃない」

「ありがと」


雅治と付き合えてあたしは今幸せだ。


でもあたしにはそれ以上に想ってる人がいる。


幸村の彼女であるなまえに祝福されても素直に喜べない自分がいる。


「でもちょっと意外。名前は仁王とは付き合わないと思ってた」

「それブン太にも言われた。あたしと雅治そんなに似合わない?」

「いやいや、お似合いだけど」


なまえはそう言いながら笑う。


もう幸村への気持ちは終ったんだだから傷つかない。


あたしは雅治が好き何だから。