雅治と付き合い始めて2週間が経った。
雅治と付き合ってもあたしの生活が特に大きく変わったわけじゃない。
変わったのは雅治と2人でいる時間が増えたことと。
雅治とメールや電話を沢山するようになったことくらい。
「高1集合っ」
部長のかけ声で部員たちが集まる。
「今週の土曜日はお前らは新人戦だ。お前たちなら心配はないと思うが、しっかり調整しておけよ」
今週の土曜って明後日じゃん。
部長、連絡遅いよ。
「はいっ」
あたしたちが返事をすると部長は3年のコートに帰って行った。
「新人戦は高1の県大会だ。勿論負けは許さん」
弦一郎はみんなに向かって言う。
「そうだね。新人戦ごときで負けてはいけない」
「おぅ」
幸村の言葉に返事をした後に練習が始まった。
なまえは委員会で遅れて来ることになってるからマネージャーは1人。
コートではそれぞれラリーが始まった。
結局元レギュラーだけが残り、他はやめてしまったから今は7人。
6人コートに入れるからローテーションで1人はベンチ。
順番で雅治が出てきた。
雅治は息が整うまで黙っていたが急にあたしを見て、名前を呼んだ。
「名前」
「ん?」
「俺が勝ったらデートしよ」
勝ったらって勝つの当たり前じゃん。
強いんだから。
「賭けにならないよ」
「いいんじゃ」
いいのかよっ!!
てかただデートしたいだけだよね。
「まぁ、良いけど」
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