可愛い笑顔



私の彼氏、切原赤也は1つ年下で立海テニス部のレギュラー。



「名前さん!!」



校門で赤也の部活が終わるのを待っていると駆け寄ってきた。



私の学年でも赤也は生意気な後輩としてちょっと名が知れている。



幸村君や真田君に会いに来るからいつの間にか少し有名人になってしまった。



私が知り合ったのも赤也が幸村君に話をしにきたときだった。


最初は私も周りと同じように赤也をちょっと生意気な後輩としか思っていなかった。



でも私は自分でも知らないうちに彼に惹かれていた。



今、赤也と付き合っていて赤也は全然生意気じゃないことがわかった。



「お待たせっス」

「ううん。帰ろうか」



2人で並んで歩く。



隣を見ると赤面の赤也。



「赤也、顔赤いよ」



一緒に歩いているだけで照れている。



「名前さんと2人で歩くのまだなれないっス…」



赤也ははにかみながら笑って頭をかく。



そのはにかんだ笑顔が可愛い。



赤也が隣にいてくれるなら慣れなくてもいい。



「名前さん」

「ん?」



赤也が目線を泳がせながらもじもじとしだす。



「その…て…」

「て?」



“て”って何だろう。



「手、つないでもいいっスか?」



私の目を見つめる。



私が無言でいると赤也の顔が不安そうになる。



「嫌ならいいんっスけど」



無理やり笑ってる。



赤也のそんな顔は嫌だ。



「違う違う。赤也がそんなこと言うと思わなくてびっくりしただけ。手、つなごっか」

「マジっスか!?」

「マジっスよ〜」



私が笑いながら言うとゆっくり赤也が私の手を握る。



そして指と指を絡める。



顔を見れば照れ笑いを浮かべている。



赤也の手は大きくてがっしりしてる。



あんなにいつも可愛いけどやっぱり男だもんな。



「名前さん、大好きっス」



私もだよ。



私も赤也のことが大好きだよ。



END...


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