あたしは携帯を制服のポケットにしまって歩き出す。
と、後ろから抱きつかれた。
「や、誰…!!」
「探…した…」
この声は岳人?
やっと収まった涙が視界をぼやけさせる。
どうして?
どうして探してたの?
自分で泣かたくせに。
もうやめてよ。
「何の用?」
「心配…したんだからな…」
走ってきたのか岳人の体温は高い。
「は?心配?よくあんなことしといて…」
「ごめん。」
岳人の腕に力が入る。
「違うんだ。俺は本当にお前のこと好きだ。信じて…」
信じられるか!!
「アレはあーゆー罰ゲームなんだよ。好きな奴に告って罰ゲームでしたって言う」
岳人はあたしから離れて向き合う。
「もう、俺のこと嫌い?」
「信じられない」
だってまたいつ嘘って言うかもわからないんでしょ。
「なら…」
岳人はあたしを引き寄せてキスを落とす。
少しして唇を離すと
「これなら信じてくれるか?」
岳人は真剣な目であたしを見つめる。
「…信じてやらないこともないけど?」
顔が赤くなっているだろうあたしは思いっきり強がってそう言った。
END...
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