翌日、さっそくテニス部の練習を見に行くことにした。



フェンス越しでは大勢のテニス部ファンの女の子たちが黄色い声を出している。



お目当ては勿論レギュラー陣。



かっこいい人ばっかりだからそれもわかるけどさすがに圧倒された。



日吉君もレギュラーだからきっとこの中に彼のことを好きな人もいるだろう。



日吉君は好きな人とかいるのかな…。



ふとした疑問。



私は日吉君のことがきっと好きだ。



一緒にいると安心する。



彼は私のことどう思ってるんだろう。



ただの先輩、かな。



そこまで考えて一際大きな歓声によって私の思考はストップした。



コートを見ればレギュラー陣が打ち始めたようだ。



日吉君はどこだろう。



練習が終わるまで目を凝らして見ていたけどわからなかった。



レギュラーって言ってたのに、いなかったそれとも見付けられなかっただけか。



また来よう。



そう思って帰り支度をする



鞄をもって校門に向かってる途中で声をかけられた。



「先輩」



見るとテニス部のジャージ。



レギュラーの後輩くんだ。



「練習見に来てましたね」

「え、うん。何で知ってるの?」



おどおどとしてしまう。



きっと今の私は挙動不審だ。



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