昔から言うだろ?早起きは三文の得って

「なまえ、起きろー。」


私は政宗に体を揺すられ目を少しだけ開ける。
辺りを見回すとまだ陽も昇っていない。
時間帯を考えれば想像もつくだろう。
ちなみに、私は朝が弱い。
一度起こされただけでは起きない。
私は睡魔に負けもう一度目を閉じた。


「Hey!起きろ、なまえ!!」


しかし、私が朝が弱いとかそんなことは彼には関係ない。
耳元で大きな声で叫ばれ、終いには布団を剥がれる始末。
体に冷気が触れて嫌でも目が覚めてくる。


「こんな朝はやく……なんなのよ。」
「稽古に付き合え。」
「はぁ?」


こんな朝はやくから?
嫌だと言っても彼は耳を傾けもせず、着替えろと服まで渡してきた。
こうなってしまっては、彼は誰の言うことも聞かない。
強いて言うなら、小十郎くらいではないか。


「朝はいいな!」
「私には最悪だよ。」
「Why? なんでだよ。」


朝はお前と二人っきりでいれるんだぜ?
庭に出た彼はそう言い、私の方を振り返って笑顔をみせた。
……彼はずるい。
私はそう思いながら竹刀を握った。




(さ、特訓するぞ!)
(手加減なしだからね。)








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