久しぶりのオフ。
今日はなまえの部屋に来ている。
……しかし先程から私の彼女は、私ではなく雑誌を見ていた。

これでは一緒にいる意味がないじゃないですか。

そう思いながらなまえに近づく。
雑誌の内容を見てみると――そこにはHAYATOが。

……。
……これは……。

なまえをみると、にやにやと笑いながら雑誌にかじりついている。

何てだらしない顔を……。
しかし、そんなことを思いながらも、自分しかこの顔がみれないと思うといい気分になってくる自分がいた。

だが、あまりこの写真を見られたくはない。
多分それは、羞恥心と嫉妬心からだ。


「なまえさん。」
「――あ、トキヤくん。……って、ああッ!」


私はなまえが見ていた雑誌を取り上げた。
必死で奪い返そうとするなまえを抑えながらため息をつく。


「トキヤくんっ、それ、返してっ!」
「駄目です。これは没収です。」
「えぇ!そんなぁ!」


そう言うとなまえはがっくりと肩を落とした。
顔を上げると、少し涙目で私を見てきた。


「うぅ……どうしても、ダメっ?」
「駄目です。」
「どうしてなのっ!それは、――んっ!」


少し反論が多いものだから、唇を塞いでやる。
なまえは驚いてから、私から離れようと私の胸を押す。
しかしなまえの力で私が動くはずもなく、私は彼女をそのまま床に押し倒す。


「と、トキヤくんっ……!」
「――私だけを見てください。」
「え……っ、」

「HAYATOじゃなくて、私を、見てください。」


そう言って、もう一度、なまえの唇を奪った。









うたプリ/一ノ瀬トキヤ







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