「おはよう。」


窓のカーテンを開けると、気持ちのいい朝日が入ってくる。
今日もいい天気になりそうだ。
そう思いながら、彼が眠っているベットに近づく。
体を少し揺すったり、布団をめくっても寝返りをうつだけで起きようとしない。
しょうがないな、と軽くため息をつきもう一度彼に声をかける。


「祐介、朝だよ。」


声をかけながら、玉虫色の髪を撫でる。
彼の髪はさらさらしていて、女の私よりもしっかりと手入れされている。
今度髪を洗ってもらおうかな、と考えてみる。
すると、いきなり腕をつかまれ、気づいたときには彼の顔が至近距離にあった。
彼の細いけれどしっかりしている腕に抱きしめられる。


「起きてたの?」


そう聞くと、彼は私と目を合わせ口角をあげた。
そして先ほど私がしたように、彼が私の髪を撫でる。
幸せだ、と突然彼がつぶやく。


「どうしたの?」
「朝起きたらなまえがいる。……すごく幸せだと思ったっショ。」


そう言って抱きしめる力を強める。
私も彼の背中に腕をまわした。


「私も、幸せ。」
「……なんか、夫婦みたいっショ。」


二人顔を見合わせ笑った。
そうなりたいね。
そう言えば彼は真面目な顔になる。


「そうしてやるっショ。」
「え?」
「俺の隣は、なまえしかいないっショ。」


そう言っておでこにキスをされる。
私の顔は真っ赤に違いないだろうな。
朝からベットの上でプロポーズされてしまった。
なんて刺激的なんだろう。


「隣に入れるように、私、頑張るね。」
「……じゃあ、予行練習でもするか?」


え、と言葉をもらすと同時に彼が私の上に覆いかぶさった。
こんな朝もいいかもしれない、と思った。






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