「うーん…」

「……何、うなってんスか。」

「あ、」



顔を上げると赤碕がいた。

立っているのにもかかわらず、彼の顔は遠い。

身長の差がありすぎる。



「…うーん、」

「話、聞いてんのか?」

「どうしたら、」

「あ?」


「…背が伸びるのかなぁ…?」


そう聞くと赤崎は首をかしげた。


「何で?」

「いや…だって、もっと私が高かったら赤崎に近づけるでしょ?」


もっと、近づきたいんです。

貴方に。


そう言うと赤崎はふ、と笑った。

そして私の頭を撫でた。


「…これ以上、伸びなくていい。」

「え……?」



(この高さが撫でやすいんだから。)
(…じゃあ、これでいい///)


2010/12/2






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