家を出て2回目の角。
そこを曲がるとよく見知った、女が立っていた。
「なまえ。おはよ。」
「おぉ!一護じゃない。おはー。」
「こんなとこで何やってんだよ?」
そう聞くとなまえは嬉しそうに頬をそめた。
「雨竜くんを待ってるの。」
…あぁ。そう言えば。
コイツは石田と付き合っているんだった…。
「アイツ、ちゃんと来てくれんのか?」
「む。ちゃんと雨竜くんは来てくれるもん!」
「…それならよかったな。」
仲良くしろよ、と一言言ってから俺は学校へと歩き出した。
なまえは石田と付き合っている。
俺はなまえが好きだ。
ずっと前から。
このことをなまえは知らない。
なまえは多分俺のことを男として見ていない。
…今、お願いを1つ使っていいのなら、
一度だけでいいから、
(こっちを向いて。)
2011.12.04