「ねぇ、なまえ。」
「何ですか?総司さん。」
「今日、何の日か…知ってる?」
「えっと……七夕、ですか?」
「うん、そう。」


そう言うと総司は空を見上げた。
つられてなまえも空を見上げる。
空には綺麗な星と天の川があった。
綺麗すぎてなまえはわぁ……と声をもらした。


「1年に1度……おりひめ様とひこぼし様が天の川を渡って、会える日なんですよね。」
「そう。…あ、そう言えばさぁ……。」
「?」


総司は立って、何処からか笹と短冊を持ってきた。


「わっ……それ、どうしたんですか?」
「今日、散歩してたらいい所に笹があったから短冊も用意したんだ。」
「そうなんですか。」

「それでさ。なまえは何をお願いする?僕はね……『なまえとずっと一緒にいられますように』って書いた。」
「私は………『もう、悲しいことは起こりませんように』……。」
「…なまえ……。」


なまえは顔は笑っているが、心では泣いているだろう。
最後の戦い……薫と戦ったことで、総司が勝って薫が死んだ。
目の前で実の双子の兄を失った。
それで泣かないほうがおかしい、と言ってもいいかもしれない…。

総司は、ふっ、と笑って、なまえを自分の方へと抱き寄せた。


「きゃっ!そ、総司さんッ?!////」
「大丈夫だよ。僕が守ってあげるから…。もう、悲しいことなんて起こさせやしないから……。」
「………ありがとうございます。」
「ううん。どういたしまして♪よし。じゃぁ、笹。流しに行こうか。」
「はいっ。」


2010.07.08





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