きらきらオレンジ色に光る水が眩しい。そのオレンジ色に染まる銀色の髪。
「なにしてんの」
「てめぇには関係ねぇ」
「あっそ」
「てめぇにこそなにしてんだ」
「別に何も」
傷だらけで座り込んで流れる川を睨む獄寺の隣で同じ川を見つめる姫。姫はちょこんとしゃがんだ。獄寺のスーツから覗く包帯やガーゼが痛々しい。
「相変わらずだね」
「なにがだよ」
「ばかだ」
「てめぇケンカ売ってんのか」
「まさか」
獄寺が姫を睨みつけるだけで済んでるのは付き合いが長いからだろう。お互いにお互いのことは分かり合っている。姫はまた獄寺の包帯を見てため息をついた。
「相変わらず、仲間想いで、十代目命で、アツくなると周りが見えなくって守護者とか幹部とか右腕とかにこだわる」
獄寺はぎゅっと拳を握りしめながら姫の言葉をじっと聞いていた。
「ほんとにバカ」
「…」
「だけど、それが獄寺でしょ」
「っ!!」
「変なプレッシャーなんか感じて失敗恐がんないで、あんたらしくやんなさいよ」
「…姫、」
「いつもみたいに一歩後ろでついていってあげるから」
すくっと立ち上がって姫は草を払うと一言帰ると言って歩き出した。獄寺は頭をかくと立ち上がり、ポケットからタバコを取り出してそれをくわえた。火をつけるとゆっくり煙を吐き出す。そして、少し早歩きで姫の後を追った。口元は微かに笑っていた。
それが君、
(素直じゃない君の素直な言葉)
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お互い信頼し合ってる関係って素敵だなって思って書いたもの。でも、自分で読んで意味わかんないってなった。
090830