それから俺たちはまたエレベーターで別の階に向かった。
キュオは何を見せられるのかわからずに緊張してるみたいだ。
きっと自分の村から出たことなんてほとんど無いんだろうな。
またポーン、と音が鳴って外に出れば、待ってるのは長い長い廊下。
その壁にちらほらとついている扉のうち、一際大きい扉の中に俺たちは入っていった。
まだ整備が完全に終わりきってないここは、壁にパイプ管がさらけ出されてる。
あとは壁側にでっかいコンピューターがいくつか。
全体的に薄暗くて不気味な印象を覚えるこの部屋こそ、管理室だ。
管理室は俺たちが回収したピースを保管して、管理するところ。
つまりはこの組織の中枢といっても良い。
「……これは?」
管理室には電気が無くていつでも薄暗いけど、中央にだけは明かりがある。
柱状に光を放つその中には、様々なアクセサリーを全身にあしらったマネキンが設置されてた。
キュオがさしたのはそのマネキンの事だ。
「これは仮の土台。俺たちが回収したピースをこれに預けてるんだ」
ちなみにこの光はただの光じゃなくて、けっこうな電流が流れてる。
マネキンを盗み出そうと手を突っ込んだりしたら、まぁただじゃ済まないだろうな。
そんな見えないバリアに守られてるマネキンはジャラジャラと装飾品で飾られてる。
今、ここに存在するリクレスは俺を含めて12人。俺たちだけで集めたのは26個。
だけど先代のリクレスたちの働きもあるから、本当に集計したら70個くらい。
昔は全然見つけられなかったらしいけど、最近は技術が進歩して結構な確立で見つけられるようになってるしな。
「じゃ、そろそろ俺たちについてちゃんと説明しようか」
色んなものを見て余計にワケがわからなくなってきたらしいキュオに、俺はピースやこの機関の事を更に詳しく説明する事にした。
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