「団長…っも、やめ…っあ、」

拒絶するように胸を押し返したらいっそう奥深くをえぐるように突かれて息が詰まった。彼はサディストだ。

「ベッドでその呼び方やめろって言ってるだろ」

うらむような表情で見下ろされて、あ、ガキっぽいと思う。プライベートは案外ガキだこの人は。

「団長、って呼んだら…っ…なに、が…だめ?」
「そっちは蜘蛛用だ」
「思い出しちゃう?活動中にわたしの声」
「図々しいな、おまえは」

クロロは力を抜いておだやかに笑ったかと思うと顔を近づけてきた。報復のように弱いところをいじられる。その吐息を感じる耳元が熱かった。
たぶんわたしの予想は正解なんだ。
16/06/24

back

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -