あとがき

▽ Girl`s HOLIC! あとがき その1


このお話が思い浮かんだのは、確か「Dearly Blue」の終盤を書いていた頃だと思います。

面白いか面白くないかはさておいて、もしも「W」のお話を書こうとした時に、オリジナルキャラクターが主人公の雨宮ヨル一人では私の文章力では回らないだろうと考えたからでした。

そのために下準備的な意味を込めて、「ダンボール戦機」という素敵な作品にひっそりとでも溶け込めるようなキャラクターを作ろうと考えた……のは、随分後のことですが。
実際には思いついて、「W」の話も考えついて、無印と「W」の間にお話を作った方が楽しいんじゃないかな? という自己満足の結果でした。

そこから、とんとんとお話が纏まり、気づけばオリジナルキャラクターで溢れかえっていたという訳です。
やはり色々な所から取って来た設定がごちゃまぜに混ざり合い、既視感の拭い切れないお話となっていますが。

お話はヨルがおじさんに引き取られ、イギリスに移住して数か月後、新キャラクターのリゼがヨルの住む家で同居するところから始まります。

なので、名前は出て来ても、当然のように「ダンボール戦機」のキャラクターが出て来ない。
みんながみんなLBXをやっている訳じゃない。
当然、LBX以外のことに楽しみを見出す人もいるという、本当に「ダンボール戦機」が好きなのかな? というものになってしまいました。

私はこのお話を書いていて、序盤は絶対に面白くないと思って書いていました。
なぜなら、ジン君寄りなのにジン君が出て来ないからであり、原作沿いを期待して読んでくださっている方にはキツイと考えたからです。
その代わり、あまり制約を受けず、原作を好き勝手にアレンジしつつ書けたことはとても楽しかったです。

「Girl`s HOLIC!」を書く時、物は試しということで、どこかの小説のハウツー本に作品のテーマは簡潔に、例えば熟語とかで表現できなければならない的なことが書かれていたので、それをやってみることにしました。

うんうん唸って、絞り出して、「あ、熟語は諦めよう」と思いました。
私では無理でした。

ただ簡潔に言えば、
「Dearly Blue」は「自己存在の証明」…「私を見て欲しい」という、ものすごく単純な欲求のはずです。
難しい言葉で誤魔化してますが。
そして、「Girl`s HOLIC!」は…と考えた時、私は「理解すること」を書こうと思いました。
「他人を理解すること」。
「私を見て欲しい」から、ちょっと先へ進めて、他人へ視野を広げさせよう、と。
まあ、上手くいくかは分かりませんが。

ともあれ、「ダンボール戦機」への愛とかそういうものは忘れずに書きたいと思います。

自己満足の塊のような作品ですが、読んで頂ければ、これほど嬉しいことはありません。
これからもよろしくお願いします。



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