「だってだって〜革命開始って200年近く言ってるんだもん」 「解ったから。その喋り方やめろ」 「愛着あるんだもん。クセなんだもん」 「解ったから」 「クセなんだもん!!」 「うるさい!」 ついシングが怒鳴ると日暗は愉快そうに笑った。それを見てシングはため息をつく。 「…日暗さん、茶番はここまでにしてさっさと始めよう」 「では私達は先に行きますので手筈通りに」 「了解!気をつけてなー」 日暗は二人の後ろ姿が消えるまでひらひらと手を振った。そして、武器庫の周りにある敵の気配が消えるまで待った。 …雪の中って静かだな。街とは比べ物にならないぐらい静かだ。いいなぁ。こういうのも 「…おっ。そろそろか」 数分後。木に寄りかかっていた日暗はぴくりと気配が遠くなったのを感じた。二人の仕事が早いことに関心しつつ、自分も負けじと持ち前の脚ですぐ向かった。 「よっと!武器庫あったあった〜。中身はどんな武器かな。む、施錠されてる。抜かりない」 シングくんとミルミちゃんが現れたのにも関わらずちゃんと鍵かけるとは関心だなと思いつつもその鍵を素手で簡単に無理矢理開けながら、楽しそうに日暗は言った。中に入ると武器は普通の銃などで、「俺らの方の軍とあんま変わらないのか」と、小さく呟く。 「じゃあ御要望通り焚き火みたく部屋を暖める感じで燃やすか!」 言葉と同時に、呼吸する様に足元に業火を発動した。 ・・・・・・・・・・・ 「マスター」 「あぁ」 敵の囮をしていたミルミとシングはそろそろ日暗が来るだろうと考えていた。そんな時、真上から最近聞き慣れた声が聞こえた。 「終わったぞ、お二方!さっさと撒いて帰ろう」 二人が上を見ると木の太い枝にしゃがんでる日暗。シングが「猿か」とツッコミを入れたくなった。 |